Archive for 9月, 2010

全日空の格安航空会社設立に中国資本「初進出」

 全日本空輸(以下、全日空)は9日、香港の投資会社、ファーストイースタン投資グループ(第一東方投資集団、以下FE)と共同で、格安航空会社(Low-Cost  Carrier、LCC)設立に関する基本合意書を締結したと発表した。中国では、中国資本による初の日本の航空産業への進出が大きく報じられている。中国経済網などが報じた。

 新会社は、2010年末までに設立され、2011年度下期の運航開始を開始し、大阪の関西国際空港を拠点に国内線、国際線を増加させる予定。新会社の持ち株比率は、日本側が66.7%で、うち40%未満を全日空が保有する。FE社は残り33.3%を保有し、初期投資に約50億円を費やす。

 FE社の諸立力董事長は、同社が保有する新会社の持ち株比率について、「これは現在、外資企業が日本の航空会社において許されている最高の水準」と語り、新会社が中国資本ではじめての格安航空会社として、「第一人者」としての優位性を確立し、全日空のブランドやコードを使用しない、独立した事業運営を行うと説明した。

 また、低コストでの業務の枠組みについては、座席数を最大化する機材の導入や、選択性サービスの有料化などを挙げ、日本航空(JAL)の破たん以降、国内外の路線の縮小傾向が見られる日本の航空市場にチャンスを見出し、中国人観光客に対するビザ緩和などで、今後の旅行者増加が見込まれる中国―日本間の路線拡充に意欲を示した。

 FE社は、香港で1988年に創業。現在はインフラ施設や物流、軽工業、不動産開発、金融サービスなどの分野で投資を行っている。航空産業への投資は今回が初めてとされる。

全日空が格安航空に参入へ、11年度下期に運航開始

ANA全日空(イメージ)[東京 9日 ロイター] 全日本空輸(ANA)<9202.T>は2010年末に香港の投資会社ファーストイースタン投資グループ(FE)と共同で格安航空会社(LCC)を設立し、11年度下期から運航を開始すると発表した。

 資本金は100─150億円を想定。出資比率は国内投資家66.7%(うちANAが40%未満)、FEが33.3%。ほかの出資者は今後募る。関西国際空港を拠点とし、ANAとは別ブランドで国内線・国際線の低コスト運航を手がける。代表者、資本金、商号などの詳細は設立準備組織で検討。就航3年目以降に黒字化を目指す。

 ANAの出資比率を40%未満にしたことについて、井上慎一アジア戦略室長は「親会社といかに独立した事業体を確立するか検討した結果」と語った。

 小型の単一機種が空港間を単純に折り返すパターンで低コスト運航を実現する。基本運賃でカバーするものを目的地への移動に特化し、ほかのサービスは顧客の求めにより有償で行う。運賃は新会社が決めるものの、現在に比べて30─50%引きをターゲットとする。ANAが就航している路線と重複する可能性もあるが、既存顧客を奪うのではなく、新規顧客を生み出したいとする。「友人・知人の訪問や冠婚葬祭などで利用するケースを開拓する。中国や韓国、東南アジアなど、個人所得の上がってきた地域からの訪日顧客を狙う」(井上室長)。

 関空を拠点とした理由について、24時間発着可能で国内線・国際線が就航していること、発着枠に余裕があること、アジアの玄関して立地条件がよいことなどを挙げた。就航1年目は5機体制、5年目までに15─20機体制とする。

中国大使館が公式サイトに「日本旅行の注意点」、来日後のマナーを細かく指南

 2010年9月7日、在日本中国大使館は公式ホームページに「中国公民向け訪日旅行に関するお知らせ」を掲載し、中国人観光客に日本旅行の際の注意点や心得を紹介した。中国新聞社が伝えた。

 日本を訪れる中国人観光客は年々増え続け、09年は100万人の大台を突破、今年は7月に個人観光ビザの発給要件が緩和されたことで、大幅に増加すると見られている。在日本中国大使館の許沢友(シュー・ザーヨウ)総領事は、サイトに掲載した「お知らせ」について、「07年にも掲載したことはあるが、当時は事件や事故に巻き込まれた際、まずは大使館に助けを求めるよう呼び掛けたものだった。だが、今回は事件や事故を未然に防ぐためのものになっている」と説明する。

 「お知らせ」は全部で4章。「出発準備」「出入国」「日本到着後」「特に気を付けること」に分かれている。日本の文化や風習を紹介し、旅行中に気をつけなければならない点を挙げた。許総領事は「日本は非常にマナーを重んじる国。そのため、中国人観光客に『マナーを守る』とはどういうことかを知らせたかった」と掲載理由を話した。特に、「日本では部屋に入る時に玄関で靴を脱ぐ」「デパートでは値切らないこと」など、両国の文化の違いが細かく盛り込まれた。

 「お知らせ」は近くパンフレットにして中国人観光客に無料で配る予定だという。

中秋節と国慶節、12日間の「史上最も複雑な休暇」

 北京市人民政府弁公庁は7日、今年の中秋節、国慶節の祝祭日を発表した。しかし、休日の並びが悪く、多くのメディアからは「史上最も複雑な休暇」と称されている。中国新聞網などが伝えた。

 同市は、『国務院弁公庁による2010年祝祭日配置に関する通知』に基づき、今年は9月18日(土)から10月10日(日)までの間に、旧暦の8月15日を祝う「中秋節」(3日間)と、建国記念日(10月1日)を祝う「国慶節」(7日間)などを含めた、合計12日間の祝祭日を設けた。

 しかし、今年の祝祭日の並びは、9月18日(土)、22日(水)―24日(金)、10月1日(金)―7日(木)、10日(日)と連続しておらず、9月25日(土)、26日や、10月9日(土)などの週末にも出勤を余儀なくされることなどから、「史上最も複雑な休暇」と不評を買っている。また、一部ネットユーザーの間では、“休日覚え歌”なるものが編み出され、休日と出勤日を混同しないよう、呼びかける声が高まっている。

香港ディズニー、開業5周年で入場者2000万人突破

 9月12日は香港ディズニーランドの開業5周年の記念日にあたるが、これまでの入場者数はのべ2000万人を突破していることが分かった。中国国際放送局が伝えた。

 2010年は、香港への観光客が09年より増加し、ディズニーランドへの入場者数も昨年比で10%以上増加するだろうと見込まれているほか、開業以来二度目の500万人突破が見込まれている。

 また2011年1月から、ディズニーランドでは1年間にわたる祝賀イベントが行なわれる予定で、「トイ・ストーリー・ベースキャンプ」は予定より早い年末にオープンできるだろうとされている。香港ディズニーランドの金民豪社長は「現在、大陸と東南アジアからの入場者が急速に増えてきており、インドからの入場者の増加も目立っている」と述べた。

アコード10万台突破、頻繁モデルチェンジが人気…広汽ホンダ

中国 アコード 広汽ホンダ「アコード(中国名:雅閣)」の2010年累計販売台数が、8月末までに10万台を突破したことがわかった。同車は中高級車市場における1-7月の累計販売台数でもトップだった。中国の各メディアが伝えた。

 人気の理由は、品質とサービスレベルの高さだけでなく、最新技術を取り入れた頻繁なモデルチェンジや広告宣伝にあるようで、多くの購入者が口コミで良さを知り販売店を訪れるという。

 広汽ホンダでは8月1日から記念キャンペーンを展開しており、アコードをはじめとした人気車種の試乗体験や買い替えサポートなどを行っている。

海洋汚染でウミガメ生息数が激減、自然保護区設置も効果なし―広東省

 2010年9月2日、南方日報によると、広東省の恵東港口国家級自然保護区で、海洋汚染によりウミガメの産卵数が伸び悩んでいる。

 同保護区では今年に入ってからわずか4匹が16個産卵しただけ。現地のスタッフは最近、ウミガメの肛門に白い物体を発見したが、それを引き抜くと白いポリ袋だったという。それが次々と出てきて、結局お腹に入っていたポリ袋は4つ。ウミガメは水面に浮かぶポリ袋をクラゲと間違えて呑み込んでしまったようだ。

 同保護区は、中国で唯一の国家級ウミガメ保護区でもある。しかしその指定後25年間、ウミガメの排卵数は一向に増加していないという。進む観光開発などによる環境汚染を前に同保護区幹部は、「われわれはウミガメの減少する速度を緩めることしかできない。改善は不可能だ」と嘆く。そこで働くスタッフたちは、人類の活動の海洋の生態環境への不可逆的な作用をまざまざと見せつけられている。

 数十年前には地球上に数億匹生息していたとされるウミガメが、いまや数十万匹まで減少したという。

中国最大の王妃墓が400年ぶりに一般公開-河南

 河南省で唯一、世界遺産に申請している〓王陵(〓はさんずいに「路」)。その中でも重要な部分を構成する王妃墓の修復が行われている。この墓は400年余り日の目を見ることがなかったが、10月1日に正式に公開される。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 新郷市鳳泉区にある国家級の文化財重点保護機関である〓王陵の広さは約27ヘクタール。専門家によると、〓王陵の主な建物の配置は北京の明皇陵とほぼ同じで、雄大な規模で精巧で美しい石刻はよく知られており、明代後期の地方藩王陵墓の構造や、その時代の建築などを研究する上では重要な意味があるという。

 王妃墓の主は趙妃で、明神宗万暦皇帝、朱翊鈞の唯一の兄弟の二番目の妃だ。新郷市郊外の鳳凰山麓に位置する王妃墓は、国の文化財保護機関に属し、世界文化遺産の予備軍である。

 王妃墓の広さは3万5088平方メートル。新中国成立後は、臨時の勾留場所である河南省豫北刑務所として使われていたため、一般公開はされていなかった。2005年12月に新郷市政府は約1億元(約13億円)の資金を拠出し、河南省豫北刑務所を別の場所に移した。

三菱自、新コンパクトカーを12年に中国投入へ

三菱コルト(アジア仕様) 三菱自動車の中国での輸入車販売会社、三菱汽車銷售(中国)有限公司の飯田健治総経理はこのほど、三菱自の新たなグローバル戦略コンパクトカーを早ければ2012年に中国に投入する計画を明らかにした。将来的には中国での現地生産も視野に入れるという。2日付京華時報が伝えた。

 飯田総経理によると、同コンパクトカーは「Globe small」と名付け、三菱自が開発中。エンジン排気量は1000cc~1200ccで、価格も低めに抑える。日産「マーチ」がライバル車という。

 またコンパクトカー「コルト」の中国投入の可能性について飯田総経理は「中国市場には新型車を投入している。発売から7年が経つコルトを輸入販売することはない」と述べた。

上海万博入場者数で大阪万博超えがほぼ確実、40年ぶりに歴代最多記録を更新か

 2010年9月1日、上海のニュースサイト・解放網は、上海万博が40年ぶりに歴代最多入場者数の記録を塗り替えることがほぼ確実となったと報じた。

 上海万博の公式ウェブサイトは5月1日の開幕から122日目の8月30日、累計入場者数が延べ4717万1900人に達したと発表した。29日時点の未使用の販売済み入場券は1800万枚に上り、1枚160元(約2000円)と高額であることを考えると、この数字のほぼ全てが入場者数に化けると見て良い、と記事は指摘。合計すると閉幕までに少なくとも延べ6500万人が入場することになり、歴代最多を誇る大阪万博(1970年)の6422万人を上回る。

 上海万博事務局は、「10月末の閉幕まであと2か月。これまでの万博を見ても、最後の1~2か月は入場者数が最も増える時期だ」とし、入場者の伸びが今までより急激に落ちることはあり得ないとの見方を示した。記事は、「上海万博が大阪万博の持つ歴代最多記録を破るのはほぼ確実」とした上で、当初の目標である延べ7000万人の達成も夢ではないと指摘した。