Archive for 10月 6th, 2010

一汽トヨタ天津工場が内部開放、厳しい品質管理をアピール

 天津市内にある一汽トヨタの生産工場が先日、メディア向けに工場内を開放した。その様子を伝える記事が新快報など国内メディアに掲載された。

 このたび開放された工場は、天津市内にある天津経済技術開発区(泰達・TEDA)に2005年に建設した第3工場。トヨタの世界最大の生産工場といわれており、クラウン、プリウス、RAV4、カローラを生産している。新快報は、「リコール問題の影響を受け続けている一汽トヨタがメディア向けに工場を開放」「品質疑惑問題の中、いかに各工程で品質管理を浸透させているかをアピールした」と報じた。

 一汽トヨタの胡暁東・品質管理部副部長が「一汽トヨタの最大の特徴は、トヨタのQA(品質管理)ネットワークにある」として、年に2度の内部品質管理体系審査をはじめとする品質コントロール体系を紹介したほか、王国強・副工場長が「定位置停止方式」などの安全装置の装備などによって生産工程中のムダな労働を無くし、不合格製品の防止に努めていることを説明したことを伝えた。

 また、北京商報は「クルマを造るにはまず人を育てる」という理念に基づいて一汽トヨタが実施しているQC活動を紹介した。胡副部長によると、昨年1年間に作られたQCグループは1123にのぼり、1万2000名の従業員中7420人がグループに参加したという。また、全従業員を対象とした提案活動によって、25万件を超える合理化に関する提案が出され、優秀な提案は国家業界協会や日本のトヨタ本社でも発表が行われたことも紹介された。

 同記事では「これまで多くの日系ブランドの工場を見学したが、一汽トヨタの工場に入ったのは初めて。工場全体の配置が非常によく行き届いていて、スペース効率が非常に高い」という記者の感想も合わせて記された。