Archive for 10月, 2010
冷え込む日中関係で航空路線に大打撃、民間交流も続々キャンセルに
2010年10月20日、改善の兆しが見えはじめた日中両国の関係は、ここ数日間に発生した反日デモにより急速に悪化。民間レベルの交流もキャンセルが相次いでいる。中国評論新聞社が伝えた。
日本航空は19日、日中関係の悪化を受けて中国路線にこれまでに約3600人のキャンセルが出ていると発表。その内訳は日本発中国行きの便が約3100人、中国発日本行きの便が約500人。さらに、全日空の中国路線でも約7500人がキャンセルし、両社合計で約1万1000人に上った。
日中友好協会は18日、19日出発の日本青少年訪中代表団の訪問予定地だった陝西省西安市と河南省鄭州市の両市をコースからはずすと発表。この両市では大規模な反日デモが発生しており、安全確保のために中国当局がコース変更を要請したという。また「千手観音」のパフォーマンスで有名な中国障害者芸術団の日本全国ツアーも「出国手続きが困難になった」との理由から突然中止に。
中国の河南省鄭州市で19日から開催されている「第8回中国農業博覧会」では、押し寄せる人々の熱気あふれる会場内の片すみで日本企業のブースだけが閑散としている。そこにいた中国人の従業員に話を聞こうとすると、「ただの仕事だから」といってその場から足早に立ち去ってしまった。
時速500km!超高速鉄道の開発に着手
2010年10月19日、中国鉄道部の何華武(ホー・ホアウー)技師長は、中国が時速500kmを超える超高速鉄道の研究開発にすでに着手していることを明らかにした。新華社通信が伝えた。
中国では現在、高速鉄道車両「和諧号」337両が運行中で、今年9月末現在の高速鉄道の営業総延長は7055km、建設中の路線は1万kmを超えている。また、9月28日に行われた上海と杭州を結ぶ高速鉄道のテスト走行で、新型の和諧号が世界最速となる時速416.6kmを記録するなど、中国は高速鉄道の分野で世界最速、最長、最大規模を誇っている。
こうした中、湖北省武漢市で19日に開催された鉄道橋梁技術国際フォーラムで、何技師長は「時速380kmの高速鉄道車両の完成に続いて、現在は時速400~500kmの高速列車システムの研究を進めている」と語った。
上海万博の日本館館長が語る「波乱の時に見られる国民の成熟度」
「かつて、日本の遣唐使は日中交流のために大きな貢献を果たしたが、現在開催中の上海万博は、中国のソフト・パワーの向上に大きな作用を果たしている。私はソフトパワーの向上が、日本にも大きな影響を及ぼすだろうと期待している」。上海万博の日本館館長・江原規由氏は14日、記者のインタビューを受け、万博が日中交流に与える効果を語った。
日本館は上海万博でもっとも人気があるパビリオンの一つだ。13日までに、既に、487万人が日本館を訪れており、万博の閉幕までに来館者数は550万人に達すると見込まれている。
日本館の展示は、「日中友好」というテーマを中心にしたものだと、江原館長は説明する。「来館した中国の方々がもっとも喜んでくれるのは、日本のロボットが中国の民謡『茉莉花』をライブ演奏する場面だ。これは、日本と中国の科学技術と文化の融合だ」
江原館長によれば、今回の万博は主催側の存在感が非常に強い万博で、テーマについての発見や貢献も、ほかの万博に比べてより大きくなり、万博の持つ国際的影響力もより強くなる。日本への影響を例にとれば、万博が日中両国間のパブリック・ディプロマシーや民間外交、文化交流を大きく促進した。「日中国交正常化の早期には、民間外交は政府外交のリードによるものだったが、現在ではその局面は明らかに変化した」
江原館長が喜ばしく感じたもう一つの出来事がある。先ごろ、日中関係に波乱が生じたが、その波乱が生じてからの一時期も、日本館への来館者は減少することなく、通常時の水準が保たれ、その来館者の大部分は中国人であった。「人びとの成熟度が、本当に日増しに高まりつつあると感じさせられた」
多くの中国人が万博という窓を通し、日本についての知識を深めた。しかし江原館長は、日本の地を踏んでこそ、日本という国を深く理解できるのではないかと考える。科学技術の進歩により、日中両国間の時間的距離は益々縮まり、日本を訪れることも益々容易になっていく。中国でも、役人や政界ブレーンだけでなく、民間の「日本通」がどんどん出現してくるだろう。
「万博期間中、1000名以上の中国の小学生達が日本館を見学に来てくれた。声を掛けてみると、なんと、彼らのうちの70%以上が日本を訪れたことがあると知った。これはやや特別な例かも知れないが、もし、日本を訪れたことのある人が増えていけば、日中関係に及ぼす影響も計り知れない。私はその日が一日でも早く来るのを待ち望んでいる」と、江原館長は語った様だ。
兵馬俑で新発見、彩色が施された兵士俑を公開!
2010年5月18日、中国陝西省西安市が世界に誇る歴史的遺産・兵馬俑で、新たに発見された兵士の俑が3体、公開された。チャイナフォトプレスの報道。
秦始皇帝兵馬俑博物館の1号坑で発見された3体は彩色が施されており、その保存状態は良好。うち1体は瞳孔が褐色に彩色されており、一般的に黒で色づけされている兵馬俑とは異なる。
同博物館1号坑は、09年6月に3回目の発掘を開始。200平米の調査面積から数多くの兵馬の俑や武器が発見されている。発掘調査隊を率いる許衛紅(シュー・ウェイホン)氏によると、これまでに120体の歩兵や戦車兵の俑が発見された。
兵馬俑は、秦始皇帝陵付近にこれまで3か所が発見されている副葬品群。74年に地元農民が偶然に発見し、87年には世界文化遺産に指定されている。埋蔵されている兵馬の俑は8000体と言われている。
『満喫*西安4日間』
旅行代金;101,000円~149,000円
出発日;2010.10月~2011.03月
(大人お一人様/エコノミークラス/2名1室利用)
【旅のポイント】
①世界遺産の『兵馬俑坑』を訪れます。
②西安名物料理を堪能!
③陝西歴史博物館を見学
④西安のシンボル『大雁塔』を訪れます。
※旅行代金は燃油サーチャージを含みますが、空港税は別途必要となります。日程等詳しくはお問合せ下さい。
トヨタ、輸出用カローラの製造を海外移転する方針固める
2010年10月15日、日本メディアの報道によると、トヨタ自動車が主力セダン「カローラ」の日本からの輸出を2013年ごろまでに停止し、輸出分の生産を海外工場に移管する方針を固めたことが分かった。鳳凰網が伝えた。
トヨタの決定は円高が要因。輸出額及び輸出の伸びが鈍化しており、日本国内のデフレも進行している。一方、アナリストは、トヨタの決定は今回の短期的な円高のみが要因ではなく、以前からこの日を予見して準備を進めてきたはずだと指摘している。
2009年、トヨタは日本でカローラ23万5000台を生産、うち約6割にあたる14万台を輸出した。同年、海外で生産されたカローラの台数は81万5000台。すでに日本に頼らない体制作りは完成している。トヨタは米国、英国、フランス、中国にカローラの生産拠点を保有しているが、そのうち中国だけでも40万台の生産能力を持つ。たとえ中国で年24万台が販売されたとしても、十分に輸出できるだけの力があるという。
万博終了まであと半月…パビリオンで始まる「在庫一掃セール」
中国網によると、上海万博ではこのほど、31日の閉幕を控え、各国パビリオンで文房具やTシャツなどオリジナルグッズが次々と割引かれるなど、万博閉幕に向けた「在庫一掃セール」が始まった。
国家パビリオンの多くでは、併設するグッズ販売店の内部が、セールを知らせるポスター一色になっており、2-5割引になった万博関連のTシャツや文房具、玩具、アクセサリーなどが、好調な売れ行きを示しているという。また、香水や特産品などの一部の高額商品は、値下げされないかわりに特典が多くものもあるとして、販売促進に余念がない。
しかし、何でもかんでも飛ぶように売れる、というわけではなさそうだ。「叩き売り」を始めたイラン館のペルシャじゅうたん(1枚1-2万元(約13-26万円))は買い手がつかず、販売員は、来場者のほとんどが、値下げしたじゅうたんを「ただ見てるだけ」と語る。
一方、一部パビリオンでは、これまで1本138元だった記念ネクタイを、2本で38元にするなどの「大胆値下げ」を敢行したほか、商品の購入で金券をプレゼントするなど、「今までなんだったの!?」と首を傾げたくなる販促活動もあるという。
14日の万博来場者数は約49万4400人と、10月10日に記録した約56万2800人に次ぐ、今月2番目の人出を記録した。また、5月1日の開幕からは合計約6342万1000人が来場した。
万博では今後、閉幕が近づくとともに、来場者数の増加のほか、より大胆な値下げ、販売促進活動などが期待されている。