PostHeaderIcon インドの製造業、中国を抜き世界一への野望

 2010年7月3日、米国際競争力委員会と世界4大会計事務所の一つデロイト・トウシュ・トーマツ(DTT)が合同で6月24日に発表した「2010世界製造業競争力指数」によると、 今後5年間は、中国とインドが安定して世界における製造業の競争力の1、2位を争い続けるという。国際在線が伝えた。

 インド紙ザ・タイムズ・オブ・インディアは、中国経済の発展は加工業を基盤とし、独自の技術開発能力に欠けていると指摘。中国政府は自国の商品に競争力をもたせるため長期にわたり人民元を低く抑えてきたが、このようなやり方では長期的に競争力を維持することはできないと論じた。さらに同紙は、内需拡大という優位性をもつインドが中国に代わって世界の製造業の中心となるだろうとの見通しを示した。

 80年代、中国はインドに先駆けて経済改革を実行し、計画経済から市場経済へと舵を切った。インドは遅れて91年に経済改革に乗り出したが、この時間差によって、投資、市場、人材などの分野でインドは常に中国を後から追いかける形となっていた。これも、インドが中国を重視し中国を研究する大きな理由だと同紙(国際在線)は見る。

 しかし、「インド経済は、構造においても規模においても中国とまだ歴然とした差がある」と同紙は指摘。道路、電力、行政における効率など脆弱なインフラも致命的な弱点となっているという。

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