PostHeaderIcon 北京・上海の生活コストが急上昇、香港を抜くのは時間の問題

 2010年12月3日、人民日報(電子版)は、中国の主要各都市の生活コストが急上昇しており、近い将来に香港を抜いて世界で最も生活コストの高い地区の1つになると報じた。

 国際人材調査会社・ECAインターナショナルは毎年2回、アジア各地区50カ所以上を含めた世界400カ所以上の地区を対象に、食品や衣類、電子製品など170項目の商品とサービスについて調査を行い、各地区の生活コスト指数を算出している。それによると、09年3月から今年3月までの期間に、アジア地区、特に中国各都市の生活コスト指数が大きく上昇した。

 世界全体のランキングでは、前回3位だった東京がトップ。以下、名古屋、横浜、神戸と、世界の上位5位までに日本の4都市が入った。アジア地区のランキングでは、1~4位を上記の日本の都市が占め、5位以下はソウル、香港、上海、シンガポール、北京、釜山となっており、1~2年以内に中国本土の上海と北京が香港を抜くとみられている。

 アジア地区の生活コスト急上昇の原因について、ECAアジア地区の関礼廉(グアン・リーリエン)総監は「欧州の経済状況が依然として振るわず、ユーロなどの貨幣価値が下がっている。反対に、アジア経済は好調で、人民元を始めとする通貨の価値が上昇しており、その影響で生活コストが上昇している」と分析している。

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