PostHeaderIcon 高速鉄道が観光業の原動力に、市場規模が大幅拡大

 2010年8月19日、中国網によると、今年2月6日から運行をスタートした河南省鄭州市と陝西省西安市を結ぶ「鄭西高速鉄道」によって、両省の観光業界が急速に成長しており、市場規模も大幅に拡大している。

 今年上半期に陝西省を訪れた省外からの観光客は前年同期比28.2%増の延べ7299万600人、観光収入は同30.3%増の445億8700万元(約5600億2500万円)。陝西省華陰市の観光名所・華山でも河南省からの観光客は昨年と比べて20%以上も増加し、観光収入も15%増えたという。華山は全国に知られた名山だが、これまで交通の便が際立って悪いことで知られていた。

 中国中西部は観光資源が豊富に存在しているものの、交通の面で大きな制限が存在していたことで、これまでは十分な経済効果を発揮することができなかった。しかし、鄭西高速鉄道が開通すると状況は一変。河南省鄭州市と陝西省西安市の移動時間は従来の6時間からわずか2時間弱にまで縮まり、「日帰り圏内」に。今後は現在以上に市場の規模拡大や経済効果が期待できるという。

 中国鉄道部によれば、高速鉄道が開通したことで、沿線経済が大幅に活性化されるケースがどの路線でも発生している。北京市と天津市を結ぶ「京津高速鉄道」では、両市の観光を含めた第三次産業が急速に成長し、特に天津市を訪れる観光客や観光収入が大幅に増加したほか、沿線の各都市でも同様の成長が見られた。

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