Archive for 1月 24th, 2011

「人民元の国際化は進む」 米中共同声明を解読する

 中国の胡錦濤主席は、18日から21日までの日程で米国を公式訪問した。米中両国は現地時間19日、共同声明を発表し、互恵的経済関係を全面的に構築する方針を明らかにした。中国社会科学院の世界経済・政治研究所国際貿易研究室の宋泓主任はこれについて、「米中が経済貿易で実務協力を進め、『目に見え、手探りできる』利益を追求し、双方が今後より多くの具体的な協力を行うことを示している」との見方を示した。中国網(チャイナネット)が報じた。

 宋泓氏は中米共同声明について以下のように分析した。

 「目に見える」実務協力の成果をできるだけ早く得ることは、米中の経済貿易関係にとって非常に大きなけん引力になるが、世界でもっとも影響力のある国として、双方はより広い視野で戦略的な協力を進めなければならない。大国の関係は単純に利益面の協力だけでなく、長期的な戦略関係も考慮(こうりょ)する必要がある。

 人民元が特別引き出し権(SDR)の構成通貨に加わることに関する記述は米中共同声明の見どころの1つで、米国はSDRの構成通貨に人民元が加わることへの中国側の取り組みを支援する姿勢を示している。これは人民元の国際化を進めるのに有利であると同時に、米国などの西側諸国が人民元の国際地位の向上を受け入れ、推進することを検討していることを示す。