Archive for 8月 5th, 2013

上海の地下鉄網は年内に新たに100キロ開通へ

  上海市の軌道交通網は今年中に新たに3路線4区間の開通が予定されていると東方早報が伝えている。
 上海市交通運輸港口管理局の関係者によれば、2013年内に新たに11号線の北延伸二期22.8キロ、11号線の花橋延伸5.7キロ、12号線曲阜路―金海路の17.9キロ、16号線の羅山路―滴水湖51.8キロの98.7キロの開通が予定されているとしている。
 またこれらの軌道交通網拡充に併せて、公共バスの路線網の充実に取り組むとしており、上海市の都心部に新たに30路線を新設し、懸案となっている公共交通網から住宅までの「最後の1キロ問題」の解消に向けた整備を行なっていくとしている。
 具体的には各住宅エリアの入り口から50m以内に必ずバス停の設置を求めたり、2万人以上、あるいは1500世帯以上が居住する住宅団地を構築する場合は、公共バスの拠点ターミナルを設置する方針とのこと。
 また路線網の充実だけではなく、運行効率向上や運行間隔の保持の厳格化、軌道交通網との接続強化、さらには自転車とバスの乗り継ぎのための施設の充実などを行ない、市民が利用しやすい公共交通網の整備を目指すとしている。

地溝油が公共バスの燃料に、来年には上海で1000台が利用

   来年からドブ油こと地溝油を原料にしたバイオディーゼル燃料が、上海の公共バスに使用されることになったと東方早報が伝えている。
 上海市食品安全弁公室によると、今年3月1日から正式にレストランなども飲食店における使用済み油などの資源化利用が進められることになり、市場原理により完全リサイクルを目指すことになったとのこと。
 すでに上海市では正規に処理されている地溝油が1日70トンに上っており、2011年の1日20トンに満たなかった当時に比べ、リサイクル化が急激に進んでいる。
 ただこれまでのものは油の処理水準が高くなく、バイオディーゼル燃料の生産は質量ともに十分ではなく、実用としては不十分だったとされる。
 しかしこれについて上海同済大学の研究チームが研究を行なった結果、現在のエンジンを改良しなくても、バイオ燃料と石油精製のディーゼル油の比が1:9の混合燃料ならば、機能性、耐久性、経済性に問題が無いことがわかったとのこと。
 現在上海で処理されている地溝油は年間約3万トンで精製後の量を90%とすると、バイオディーゼル油は2.7万トンが生産可能ということになる。
 上海にはディーゼル油のバス車両が1.5万台あり、年間36万トンのディーゼル燃料を消費しており、仮にこのうち10%を地溝油からのバイオ燃料に置き換えると必要な量は3.7万トンとなり、十分な経済吸引力を持つため、食卓に地溝油が出回る悪循環を避けることが出来ると見られている。
 関係者によれば、上海の公共バスでは既に一部でこのバイオディーゼル燃料の使用を始めており、2014年末にはおよそ1000台のバスがバイオディーゼル燃料を使った運行を行なうとしている.