PostHeaderIcon 中国がトウモロコシを大量輸入 価格急騰で売り渋りも指摘

 中国の国際食品政策研究所の樊勝根所長は21日、2010年1月から7月にかけて、中国のトウモロコシ輸入量は前年同期比57倍増となり、7月分の輸入量は同期比149倍の19万4000トンだったと明らかにした。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 今回の大量輸入は4年ぶりで、この15年では初めての大規模な輸入だとしている。シカゴのトウモロコシ先物取引は、今年7月から3カ月間続けて上昇し、累計上昇幅は50%を超えた。

 中国農業部の関係者によると、これまでに中国は米国と150万トンのトウモロコシ輸入契約を結んでおり、またアルゼンチンからの情報によると、中国農業部の何度にも及ぶ交渉で、2011年に中国はアルゼンチンから550万トンのトウモロコシを輸入することで合意しているという。

 ここ数年の中国の年間トウモロコシ生産高と消費量は1億5000万トン以上と、世界でも有数のトウモロコシの生産大国、消費大国である。トウモロコシの用途は主に飼料と工業用で、全体消費量の約90%を占めている。

 中国国家統計局のデータでは、2009年の中国のトウモロコシ総生産量は、08年に比べて195万トン少ない1億6485トンだった。09年の総消費量は1億4835万トンで、08年に比べて390万トン増加した。

 総生産量が消費量を上回っているにもかかわらず大量に輸入されている背景には、価格の急騰で一部の業者が売り渋りしているのではないかという指摘もある。

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