PostHeaderIcon 広州モーターショーが過去最高規模で開幕、5つの見どころ

 中国自動車市場の今年最後のイベントとなる広州国際モーターショーが20日に開幕した。モーターショー組織委員会によると、出展企業600社、ブース面積16万平方メートル、出展モデル890車種、予想入場者数50万人超など、今年のモーターショーは多くの面で過去最高規模となっている。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 同モーターショーは今年の自動車市場の総まとめとなるだけでなく、2011年の市場を予測する場ともなり、このイベントを通し、各大手企業の11年の戦略を探り、市場全体の動きを把握することができる。

■見どころ1 大手3社の力比べ

 今年のモーターショーで、大手3社の力比べは最大の見どころになるに違いない。トヨタは3800平方メートルのブースに一汽トヨタ、広汽トヨタ、レクサスのニューモデル45台を展示する。フォルクスワーゲン(VW)のブースは3000平方メートルで、上海VW、一汽VW、VW輸入車の33車種を出展。上海ゼネラルモーターズ(GM)は3大ブランドのビュイック、シボレー、キャデラックの23車種を公開する。

■見どころ2 豪華車が多く登場

 今年のモーターショーを見ると、豪華車に勢いがあることが明白だ。新型「アウディA8L 3.0TFSI」、第2世代BMW「X3」、BMW「Z4s Drive35is」、レクサスのスポーツモデル「ISF」、28車種のベンツが登場するほか、フェラーリ、ランボルギーニ、マセラティ、アストンマーチン、ポルシェ、ジャガー、ベンリーなどの多くの豪華ブランドも出展され、中でもアストンマーチン「One-77」の見積価格は4000万元(約5億円)前後となる。

■見どころ3 エコ自動車

 今年のモーターショーでも新エネルギー、省エネ、エコ、低炭素の文字は多く見られ、少なくとも30車種の新エネルギー車が公開されることになっている。中でも、シボレーのレンジエクステンダー式電気自動車「ボルト」、フォルクスワーゲン「トゥアレグ・ハイブリッド」、シボレーの電気自動車「セイル」、シボレーの水素燃料電池車「イキノックス」などに注目が集まっている。

■見どころ4 日系車の反撃

 長年にわたって、珠江デルタの自動車市場を戦略の始まりとし、広州モーターショーを契機とする華南自動車市場は、「勝負師」の役割を演じてきた。上海ゼネラルモーターズ(GM)は08年、南下戦略に乗り出し、戦略車種の新型リーガルと新型ラクロスを華南市場で発表し、GM中国の反撃戦を開始すると同時に、GMは中国において新しい局面を迎えた。09年の広州モーターショーで、VWは南北VW(南の上海VWと北の一汽VW)と共同で「南方戦略」を発表し、日系車に直接対抗し、南方市場の欠陥を補う行動に出た。リコールなどの危機を乗り越え、日系車は来年に再起をはかることが予想される。

■見どころ5 合弁ブランドが力を発揮

 広州ホンダは08年、合弁企業を設立し自主ブランドを確立する理念を率先して打ち出した。10年になって上汽通用五菱と東風日産はこれに続き、「宝駿」と「啓辰」をそれぞれ新設した。今年のモーターショーで、上述の3社は異なる方法でその実力を示している。合弁会社の自主ブランドはこの2年で「コンセプト」から「量産車」となり、消費者の生活に溶け込んでいる。今年のモーターショーは、これらの合弁会社の自主ブランドが最初に直面する試練になることは間違いない。

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