Archive for 7月, 2010

外国人に人気の日本観光、台湾からの訪問客も増加

 日本政府観光局(JNTO)が、2010年上半期の「訪日外国人旅行者数」の統計を発表。台湾メディアが、「日本を訪問する外国人は増えており、台湾観光客の上昇率も高い」と報道した。

 台湾・中央社は「日本政府観光局の統計によると、今年1月から6月までの訪日外国人旅行者数の累計は、420万3400人。昨年同時期と比較すると、堂々の35.8%増。特に韓国・中国・台湾からの観光客は大きく増え、2年ぶりの伸びを見せた」と報道。「金融危機が起こった08~09年は観光業は不調であったが、10年になり回復の兆しを見せている。特にアジア系航空会社が日本線の便数増加に力をいれており、訪日外国人の増加につながっている」と分析した。

 また、「国・地域別から見ると、最も多いのは韓国からの観光客で、116万人を超え、前年比71.9%の伸び率。2位は中国で70万人超え。47.4%の伸び率となっている。続くのが台湾で、62万人を超え、伸び率は37%。中国の大幅増により、3位という結果になったが伸び率は高い。だが今月より日本は、中国人の個人観光査証(ビザ)発給を緩和しており、今後どんどん中国からの訪問者が増えていくだろう」と報道。そして「増便効果で中国を訪問する台湾人が増えている」現状も伝えた。旅行先として日本人気がどこまで維持できるか、台湾での宣伝やプロモーション展開を重視する声も多いようだ。

中国人観光客急増で、日本の百貨店が留学生を緊急採用

 中国網日本語版(チャイナネット)の報道によると、日本政府は7月1日に中国人個人観光ビザの条件を正式に緩和し、日本を訪れる中国人観光客は大幅に増加しつつある。日本に対する造詣が深い留学生らはこれを機に、祖国から訪れた観光客にサービスを提供し、日本の人気店のサービス向上を手助けすると同時に、両国間の交流を促進したいと考えているという。

 日本の大手百貨店、東急百貨店はこのほど、8月9日から渋谷の店舗で中国人観光客を対象とした接客サービスを提供すると発表した。私立大学の亜細亜大学に通う約50人の中国人留学生から応募があり、東急百貨店は中国語と英語ができ、熱心な留学生20人を採用する。

 留学生スタッフは8月9日から、渋谷本店と東横店で中国人観光客の接客を行う。2店舗には少なくとも1-2人の留学生スタッフを配置し、採用された留学生らは交代で働くという。

日本の「小白菜」登場…上海万博の日本人ボランティア活動開始

 現在開催中の上海万博で、会期中初となる日本からのボランティア団が27日より活動を開始した。中国新聞網などが伝えた。

 上海万博の会場内外で活動を行っているボランティアは、黄緑色と白を基調としたユニフォームを着ていることから現地では「小白菜」と呼ばれている。各メディアは「日本の小白菜」がやってきたというタイトルをつけて、ボランティアたちの活動ぶりを報告した。

 記事では、上海万博のボランティアを行うために中学校教師を辞めたという女性や、緊張のあまり頭が真っ白になってしまったという女性、さらに「私は日本人です。大学の中国語学科4年生です」と書かれた紙を入場証のホルダーにはさむなど、分かりやすいように工夫を凝らす学生などの様子を紹介した。参加者の話によれば、前日に一日訓練があったそうだがいざ本番になるというべき言葉を忘れてしまったという。そんなときには現地の学生ボランティアに助けられたとのことだ。

 日本人、日本在住の華僑華人75名によって構成された日本ボランティア団は今回と8月中旬の2班に分けて上海を訪れボランティア活動を行う。最年少者は20歳、最年長者は66歳で、多くのボランティアは簡単な中国語を話せるそうだ。

上海万博入場者数の激増で、ライセンス商品の売り上げは北京五輪を超える見込み

 2010年7月26日、中国紙・21世紀経済報道は、上海万博のライセンス商品が順調に売り上げを伸ばしており、北京五輪を上回る見通しだと報じた。

 万博運営にとって大きな収入源となるライセンス商品の売り上げ。05年の愛知万博は237億2000万円だったが、上海万博はこれを大きく上回る200億元(約2600億円)を見込んでいる。当初は10月末までの会期中に達成すれば良いとされていたが、入場者数の順調な増加で全国31省(区・市)における売り上げは開幕2か月で早くも目標額を達成した。

 上海万博は5月1日の開幕から82日目を迎えた今月21日、累計の入場者数が早くも3000万人を超え、大阪万博の101日目を上回る快進撃を続けている。しかも、夏休みから会期後半の入場者数が会期前半を上回ることはほぼ確実。これに伴い、ライセンス商品の売り上げもまだまだ伸びると予想されることから、最終的な売上高は北京五輪を上回るとみられている。

世界遺産「龍門石窟」も閉鎖…河南省で半世紀ぶりの大雨被害

 河南省では、広い地域が23日から25日朝にかけて、大雨に見舞われ、半世紀ぶりとも60年ぶりとも言われる被害が発生した。世界遺産に登録されている龍門石窟も、エリア全体が閉鎖を余儀なくされた。中国新聞社が報じた。

 後漢など多くの王朝が首都をおいた古都、洛陽市も大きな被害を受けた。これまでの調べて、37人が死亡し、19人が行方不明。河川の氾濫(はんらん)で、市内の被災者は20万人に達した。

 写真は同省南陽市西峡県丹水鎮で撮影。対岸への橋があったが、まるごと流されたという。同省内では中華人民共和国が成立した1949年以来、最大の水量を記録した河川もある。

 世界遺産にも登録されている龍門石窟も25日に閉鎖された。参観動の一部がひざ程度の深さにまで冠水したため。水が引かないため、26日も閉鎖が続いた。石窟や仏像への影響は出ていないという。

日本の「お弁当」が中国に初進出、1号店は北京市に開店へ

ほっともっと 日本で持ち帰り弁当店「ほっともっと」を展開している株式会社プレナス(本社:福岡市博多区)は21日、持ち帰り弁当事業の海外1号店として、7月29日に中国北京市の中関村に「HottoMotto好麦道中関村鋳誠大厦店」をオープンすると発表した。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 プレナスは、北京1号店を皮切りに、今後5年間で中国国内に200店舗を展開する計画だ。安心安全な食事を提供することで、中国の飲食文化をさらに豊かなものにするとしている。

 プレナスはまた、中国での飲食事業展開を目的として、合弁会社「北京好麦道餐飲管理有限公司」の設立に向けて合弁契約書を締結する運びとなっている。

 北京好麦道餐飲管理は今後、プレナスと中国国内における「ほっともっと」に係るマスターフランチャイズ契約を締結し、プレナスの飲食事業に関する独自のシステム、ノウハウ、サービスと、提携企業の中国における食材供給・物流体系、さらに鵬達の持つ日中食品交流に関する豊富な経験を生かして、中国全土に「ほっともっと」を展開していくという。

中国人向けビザ緩和、すでに申請数が大幅増、顕著な「中国パワー」

 7月1日、中国人向け個人旅行ビザの発給条件緩和が行われたが、すでにビザの申請数が大幅に増加していることが明らかとなった。中国新聞社が報じた。

 日本観光庁の溝畑宏長官によれば、ビザ発給条件の緩和はすぐに数字に表れ、7月の第1週におけるビザ申請数は緩和前の2倍に達した。観光庁は今後も、中国語ガイドの増員や決済ツールの普及、中国メディアへの日本旅行訴求の広告を出稿するなどして、中国人観光客に安全で質の高いサービスを提供していく方針だ。

 また日本政府は各自治体と連携し、スポーツ観光や医療観光、産業視察観光などを開拓し、日本観光を充実させるとしている。また、溝畑宏長官は、中国人の間で北海道観光ブームを巻き起こした中国映画「非誠勿擾(日本語題「狙った恋の落とし方」)」を例に挙げ、中国の映画関係者に日本での撮影を促し、映画を通じて日本旅行を訴求していきたいとの意向を示した。

 日本チェーンストア協会によれば、6月におけるスーパーや百貨店、コンビニエンスストアの売上高は昨年同期比で1・4%減(既存店ベース)となったが、外国人観光客向けの売上高は大幅に増加し、昨年同期比2倍に達した。特に銀座では、中国人観光客による免税件数が昨年同期比で845%増、銀聯カードの決済金額が昨年同期比で487%増に達した店舗もあるという。

香港でのiPad発売、中国でため息「いい物はいつも海外から」

 米アップルはこのほど、7月23日(金)から香港を含む世界の9の国と地域で、同社のタブレットPC「iPad」の販売を開始すると表明した。中国では、香港における同製品の販売価格に注目が集まっている。騰訊数碼が伝えた。

 iPadは今年4月の米国での発売を皮切りに、5月末にはオーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、スイス、英国の9カ国での販売が開始された。23日には新たに、オーストリア、ベルギー、香港、アイルランド、ルクセンブルク、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、シンガポールの9の国と地域での販売がスタートする。

 中国では、iPadの販売価格に注目が集まっている。米アップル社はこれまでに、Wi-Fi版・16GBの価格を3888香港ドル(約4万3000円)と伝えていたが、それ以外のバージョンについては、詳細を明らかにしていなかった。

 一方、香港の販売代理店はこのほど、iPad販売開始に先がけ、バージョンごとの販売価格を独自に公開。「Wi-Fi版・16GBは、3888香港ドル、32GBは4688香港ドル、64GBは5488香港ドル、Wi-Fi+3G版・16GBが4888香港ドル、32GBが5688香港ドル、64GBが6488香港ドル」などと伝え、注目を集めている。

 報道に対して中国の読者は、「意外と安い」、「本当にその値段なら買ってみようかな」などとiPad購入に興味津々な様子を示している。一方、「iPadって何? 携帯電話?」との質問も挙がるなど、中国での同製品の認知度に疑問が残るコメントもあった。

 書き込みではこのほか、「いい物は中国では売ってないんだなぁ」とのコメントに多数が賛同。iPad自体の高性能をはじめ、香港など世界の市場が中国本土に先がけてiPadを販売することなどに「羨望のまなざし」を向けた。

上海万博累計入場者数3000万人を突破、学生団体への優遇が奏功か

 2010年7月21日、上海万博の累計入場者が3000万人を超えたことについて、中国のニュースサイト・騰訊は、受験シーズンが終わった学生の夏休みの楽しみとして万博行きが増えたことなどが背景にあると報じた。

 上海万博の累計入場者は、21日午前11時30分(現地時間)現在で3031万人に達した。7月に入ってから毎日35万人を超える入場者があり、一気に累計入場者を増やした形。7月17日の入場者数は開園以来最多の55万人を記録した。

 その主な客層は受験シーズンを終え、夏休みに入った学生。学生の団体向けに割引チケットがあるほか、予約制で優先ゲートを開放するパビリオンもある。こうしたサービスの充実も学生の来場を増やす大きな一因となっている。

上海万博の人気パビリオン、期待度・評価ともに日本館がランクイン

上海万博 日本館 (外観) 上海万博が開幕して2カ月が経過し、1日あたり入場者数は35万人以上となり、累計入場者数も2500万人を突破した。上海万博には300以上のパビリオンが存在するが、零点研究咨詢集団が行ったアンケートによると、もっとも人気が高いパビリオンはサウジアラビア館で、次いで日本館だったことが分かった。21日、中国新聞社が報じた。

 北京や上海をはじめとする中国の8都市で行われたアンケートによれば、来場者からの評価がもっとも高かったのは中国館、サウジアラビア館、日本館の順で、ぜひ行ってみたいと期待を集めたのは中国館、米国館、日本館の順だった。一方、上海万博の開幕前、2009年9月に行われた同様のアンケートでは、もっとも期待を集めたのは米国館であり、現在、来場者から高い評価を受けているサウジアラビア館はほとんど期待を集めていなかった。

 サウジアラビア館の建設費用は10億元(約136億円)以上、6000平方メートルもの展示面積を誇り、館内には1600平方メートルに及ぶ世界最大の3D映画館もある。開幕前はさほど評判にはならなかったが、圧倒的な迫力で入場者からの評価を勝ち取ったことが見て取れる。

 報道によれば、サウジアラビア館の累計入場者数は160万人を突破、1日あたり2万人が入場しているとされ、入場まで5~6時間待ちは当たり前だという。

 また、上海万博の開幕以来、日本館も常に高い人気を誇っている。日本館では日本のサブカルチャーを紹介するイベントや、芸能人を招いてのイベントのほか、観光庁による「VISIT JAPAN FESTIVAL」など、さまざまな催しが行われていることが高い評価を受けた要因と推測される。残念ながら中止になってしまったが、アイドルグループSMAPが6月13日に「上海万博ファンの集い」を行う予定だったことも、日本館が注目を集める要因となった。