Archive for 11月, 2010

上海万博の後は広州アジア大会、「盛大な祭りが続く中国」

 2010年11月1日、米誌フォーブスは、上海万博が閉幕したばかりで今度は広州アジア大会の開幕を控えている中国を「盛大な祭り続きだ」と報じた。2日付で中国経済網が伝えた。以下はその内容。

 近年、中国では盛大な祭りが続いている。上海万博の閉幕直後に今度は広州アジア大会。少し前には北京五輪も開かれ、全世界の注目を一身に集めたばかりだ。アジア版オリンピックと呼ばれる広州アジア大会も中国の観光業にとって「大きな稼ぎ時」となるだろう。

 チケット代が高い、待ち時間が長すぎるなどの不満も出たが、累計で7300万人以上を動員した上海万博は史上最も成功した万博となり、上海の観光業や飲食業を大いに儲けさせた。米ナスダックに上場している中国住宿控股公司(China Lodging Holdings)や如家ホテル(Home Inns)は今年上半期、過去最高の業績を記録。上海錦江国際ホテルは10月30日、今年1~9月の累計売上高が前年同期比20%増の17億元(約205億円)に達したと発表している。

 多くの多国籍企業にとって、上海万博は中国人消費者を招き寄せる絶好の機会となった。コカ・コーラが万博会場に設けた「ハピネスファクトリー」は100万人を超える観光客を集めていた。中国官製メディアも連日大量の万博関連ニュースを流し、閉幕式に関しても熱意あふれる報道が展開された。

 次なる祭りは11月12~27日に開催される広州アジア大会だ。今度はこの南の都市が数十万人の観光客を呼び寄せる番である。広州市は先月、フォーブスの「中国で最も外資企業の投資先として人気のある都市」に選出されたばかり。同市にはP&Gやコルゲート・パルモリーブがすでに生産拠点を構えている。

横浜ゴムの杭州工場、年間510万本生産可能に

 横浜ゴムの海外法人である杭州横浜輪胎有限公司が、生産能力の大幅な増強を進めていることがこのほど、明らかになった。現在の年間生産能力は300万本だが、2011年には年間510万本の生産が可能となる。中国の各メディアが伝えた。

 これは09年10月に発表された杭州工場の拡充計画に基づくもので、生産能力の増強だけでなく、新たに研究開発部門を設置する計画で、3000万元以上の設備投資を検討しているという。

 横浜ゴムは中国国内に販売会社や製造拠点など6社の子会社を展開しており、杭州工場では乗用車用ラジアルタイヤ、蘇州工場ではバス用ラジアルタイヤを生産している。2010年の全世界における販売本数は4800万本に達する見通しだ。

上海万博効果で東方航空326%、国際航空159%増益

 2010年10月28日、中国3大航空会社の1つ、中国東方航空は今年1~9月期の業績を発表し、純利益が前年同期比326.1%増の50億9900万元だったことを明らかにした。売上高は91.9%増の554億6600万元。同じく中国国際航空も、今年1~9月期の業績を発表し、純利益が前年同期比158.8%増の98億6079万元に上ったことを明らかにした。売上高は62.2%増の591億3404万元。いずれも予想を大きく上回っており、関係者は31日閉幕した上海万博の効果とみている。易闊毎日財経など複数の中国メディアが伝えた。

 東方航空の第3四半期は純利益が前年同期比13524.5%増の31億5500万元、売上高が91.5%増の218億3000万元。国際航空の第3四半期の純利益は、483.6%増の51億6677万元、売上高は76.6%増の248億2637万元だった。