Archive for 10月, 2010

<中華経済>AIAが香港上場で149億米ドル調達か、今年世界第2の規模

 2010年10月5日付の外電によると、早ければ今月29日にも香港で上場するとされるアメリカン・インターナショナル・アシュアランス(AIA)の調達規模が最大で148億6000万米ドルに上る模様だ。実現すれば、今年世界2番目の調達規模となる。東方財冨網などが伝えた。

 AIAは米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のアジア生命保険部門。市場関係者によると、AIGは旧株58億6000万株を売り出し、138億8000万~148億6000万米ドルを調達する見通し。これまでにクウェート投資庁が10億米ドルの投資を決めたという。

 上場幹事として、シティバンク、ドイツ銀行、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーが選定されている。

一汽トヨタ天津工場が内部開放、厳しい品質管理をアピール

 天津市内にある一汽トヨタの生産工場が先日、メディア向けに工場内を開放した。その様子を伝える記事が新快報など国内メディアに掲載された。

 このたび開放された工場は、天津市内にある天津経済技術開発区(泰達・TEDA)に2005年に建設した第3工場。トヨタの世界最大の生産工場といわれており、クラウン、プリウス、RAV4、カローラを生産している。新快報は、「リコール問題の影響を受け続けている一汽トヨタがメディア向けに工場を開放」「品質疑惑問題の中、いかに各工程で品質管理を浸透させているかをアピールした」と報じた。

 一汽トヨタの胡暁東・品質管理部副部長が「一汽トヨタの最大の特徴は、トヨタのQA(品質管理)ネットワークにある」として、年に2度の内部品質管理体系審査をはじめとする品質コントロール体系を紹介したほか、王国強・副工場長が「定位置停止方式」などの安全装置の装備などによって生産工程中のムダな労働を無くし、不合格製品の防止に努めていることを説明したことを伝えた。

 また、北京商報は「クルマを造るにはまず人を育てる」という理念に基づいて一汽トヨタが実施しているQC活動を紹介した。胡副部長によると、昨年1年間に作られたQCグループは1123にのぼり、1万2000名の従業員中7420人がグループに参加したという。また、全従業員を対象とした提案活動によって、25万件を超える合理化に関する提案が出され、優秀な提案は国家業界協会や日本のトヨタ本社でも発表が行われたことも紹介された。

 同記事では「これまで多くの日系ブランドの工場を見学したが、一汽トヨタの工場に入ったのは初めて。工場全体の配置が非常によく行き届いていて、スペース効率が非常に高い」という記者の感想も合わせて記された。

中国観光客に大きな期待、羽田空港新国際ターミナル、21日開業―江戸の町並み再現も課題山積

東京国際空港 新ターミナル 2010年10月21日に羽田空港の新国際ターミナル(地上5階建て、15万4000平方メートル)が開業する。総事業費約1100億円で、空と大地をイメージした。政府は「観光立国」を掲げ、中国人観光客などの訪日に官民挙げて期待するが、課題は山積している。

 商業施設の全体コンセプトは「Made In Japan~羽田Only One」。随所に「日本」を意識したデザインが採用され、江戸時代の街並みを再現した「江戸小路」は、映画ロケのセットように造られ、ミニ・テーマパークの様相。異国情緒を求める外国人観光客に受けそうだ。段差のないバリアフリー設計の搭乗橋も世界で初めて導入された。

 ただ、新ターミナルは「小ぶり」の感は否めず、韓国・仁川(ソウル)、中国・虹橋(上海)などのハブ空港には比べるべくもない。実際、旅客機スポットは10で、年間発着能力(昼間時間帯)は3万回にとどまる。新しい4本目滑走路(D滑走路、2500メートル)からターミナルまで、地上走行で25分もかかる。

 「国際線では10倍近いキャパを持つ成田があくまでも主力。成田と一体で取り組まなければならないのにコップの中の主導権争いをしていては日本の空の未来はない」(空港評論家)との声も。現在でも首都圏空港のインフラは成田、羽田合わせても大幅な不足で、両空港の共生的発展が望まれる。

 民主党政権は10年6月に策定した「新成長戦略」で観光産業を経済再生策の柱の1つに掲げ、訪日外国人を20年初までに2500万人、将来は3000万人を目指すとうたい上げたが、このままでは完全に絵に描いた餅。訪日観光客は09年に目標の1000万人を大きく下回るわずか679万人。08年から増加したのは中国だけだった。「16年には2000万人に増やしたい」(観光庁)という計画を達成するためには、観光旅行人口が急増している中国人旅行客を大幅に増やす必要がある。日本政府も入国ビザ枠を拡大し、大きな期待を寄せている。

 中国からの世界各国への旅行者数は年間4584万人(2008年)に達するが、このうち、訪日旅行者は100万人。その比率は2.2%にすぎず、韓国の19.0%や台湾の16.4%には遠く及ばない。言い換えれば、中国人の訪日には大きな潜在的需要が期待できるわけで、これを取り込めれば、日本の「観光立国」も夢ではない。

 ある銀行系調査リポートは「世界中から注目される中国人観光客の招致競争は熾烈を極めており、リピーターを増やすよう官民で知恵を出し合い、取り組む必要がある」と指摘している。「観光立国」は掛け声だけでは実現しない。外交も含めた日本の「総合力」が問われている。

82歳男性が自力で道を補修、「皆さんのために始めたまで」

 浙江省杭州市の石橋街道農貿市場の近くの景翠マンション区では、今日も姜裘順さんが早朝から黙々と、れんがで道を補修している。「皆さんが不便だからやっているだけ」で、「ほめられたりすると、きまりが悪い」という。中国新聞社が報じた。

■「問題」の道、見るにみかねて補修を決意

 姜さんは今年、82歳。補修を続けているのは、マンション区にある長さ50メートル、幅1メートルほどの小道だ。近くの住民が買い物に出かけるにもバスに乗るにも使う道だが、雨が降ろうものなら泥だらけになってしまう「問題の道」だった。

 姜さんは元工場労働者。このマンションに引っ越してきたのは今年(2010年)4月だ。しばらくして、雨が降ると、この小道が泥だらけになり、大きな水たまりもできてしまうことに気づいた。「皆さんが難儀している」と思い、自分で補修しようと決めたのは6月だった。

■素人考え「失敗」しても、めげずに再挑戦

 最初は、260元を出して、手押し車を買った。土を運んで、道を平らにすれば水たまりはできなくなると考えたからだ。しかし、雨が降るとそれまで同様に、道はぬかるんでしまう。周囲の地面よりやや低いので、やはり水たまりができる。失敗だった。

 そこで、工事現場の作業員に話をしてみた。その結果「何か『つめもの』を使い、路面を高く、しっかりとしたものにするしかない」との結論を得た。ちょうど近くの建物が改築作業を進めており、不要になったれんががたくさん出ていることを思い出した。そこで、建物の責任者に交渉。れんがをもらえることになった。

■「よいことでも、最後までしなきゃ意味がない」

 雨でなければ、午前5時には作業にとりかかる。昼食などで休憩するが、「退勤」は午後7時ごろだ。古いペンキ缶を廃物利用し、れんがを入れて持ってくる。それを砕き、ちょうどよい大きさにして、路面を舗装する。これまでに、道の半分程度の長さを補修しおわった。

 道の補修は妻にも、一緒に暮らしている娘にも言っていない。家は少し離れた場所にあるので「知らないはず」という。毎日、家を出るのは「知り合いの畑仕事を手伝っているんだ」と“言い訳”している。姜さんは、「よいことをするのでも、きちんと終わらせなきゃ、だめなんだよ。補修が終わったら、家族に言うかもしれない」との考えだ。

 道の近くに住む人々の間で姜さんのボランティアが評判になりはじめたが、「ほめられると、恥ずかしいんだよ。まだ、完成したわけじゃないからね」という。姜さんは最後に取材の記者の肩を叩き「まあ、全部できたら、見に来ておくれ」と言い残し、からのペンキ缶を2つ、天秤棒で肩に担いで、れんがを取るために去って行った様だ。

尖閣問題の影響か、日本への中国人旅行客が激減

 2010年9月30日、中国新聞社は、福建省アモイ市から日本への旅行客が激減していると伝えた。

 アモイ市空港出入国審査所の統計によると、日本への旅客数が9月に入り激減。前月比で40%以上もの急落となった。旅行業界関係者によると、日本は人気の旅行先で、今年5月の長期休暇では国別目的地の第2位になった。10月1日の国慶節(建国記念日)の長期休暇は海外旅行のかき入れ時。ところが現在ではほとんど日本に行く旅行者がいないという惨状だ。

 日本旅行の代わりに増えているのが欧州、アメリカ、オーストラリア、カナダなど。日本旅行を上回る人気となっている。香港や東南アジアも人気をキープ。特に香港旅行は人気で、10月4日までの香港行き航空券は全て売り切れたという。

上海万博 「中国デー」記念式典や関連イベント行われる

 中国の建国記念日「国慶節」の1日、上海万博では「中国デー」記念式典や関連イベントが行われた。式典で呉邦国・全国人民代表大会常務委員長は「改革・開放から約30年で国力は増強し、社会は安定し国際的地位も向上した」と中国の発展ぶりを強調した。中国館特設ステージでは各地の少数民族舞踊が披露された。

上海万博で建国記念日に「中国デー」、呉邦国委員長が祝辞

 上海万博では1日、建国記念日の「国慶節」に合わせた「中国ナショナルデー」が始まった。同日開催の開会セレモニーには、呉邦国全国人民代表大会常務委員長が出席し、祝辞を述べた。中国新聞網などが伝えた。

 呉委員長は祝辞において、メイン会場となる中国館を「世代とともに受け継がれてきた中国文化の理念を体験し、中国の科学発展の未来に思いを馳せられる場所」などと評した。

 また、呉委員長は、中国では改革開放から30年を経て、これまでにない経済の急速な発展期を迎え、国力をはじめ各種産業、国民の生活レベルが向上、社会の平和安定、国際的地位の向上などを実現したと発言。国民生活のより一層の向上に対する決意を示し、会場内の雰囲気を盛り上げた。